「はい、これ」
俺の前に置かれたのは分厚い資料と白い小さな箱。分厚い資料は仕事で使うものだ。上に乗っていた数枚をペラペラと捲り溜息を吐く。また面倒な仕事だ。コイツからの仕事はロクな事がない。
俺に資料を押し付けた張本人は優雅に紅茶を飲んでいる。全く、文句の一つでも言ってやろうかと思うのだが、生憎コイツに口で勝った事はない。
「今回の依頼、なかなか手強いもののですが、まぁ貴方なら問題はないでしょう」
「この間もそう言ったよな」
俺が不満を漏らせば、「あら、そうでしたか」と口角を上げて言う。確信犯だとは思うが、これ以上言っても勝ち目はないので、俺は口を閉ざす。
情報屋レイヴン。白銀の鴉との異名の元になったプラチナブロンドの髪を長く伸ばし、黒いロングコートを常に纏っている。性別、出身地、誕生日に至るまですべて謎だが、コイツの持つ情報は恐ろしい程正確だ。結構長い付き合いになるが、コイツにはいつも脱帽する。
「で、そっちの箱は何だ」
コイツは普段から必要最低限のものしか持ち歩かない。それが今回は明らかに依頼と関係ない箱が机の上に置いてある。
「あ、これはケーキですよ」
そう言うとレイヴンは食器棚に皿とフォークを取りに行った。仮にもここは俺の家なのだが。……まぁ、コイツにとって俺の家は便利な拠点なんだろうけど。まぁ、信頼の置ける奴だから自由な出入りを許してるんだがな。
目当ての物を持ってくるとレイヴンは白い箱を開けた。中にはシンプルなイチゴのケーキが二つ。それをそれぞれ皿にのせ、一つを俺の方に寄越す。そして、慣れた手つきで空になっていたカップに紅茶を注いだ。コイツの淹れる紅茶はお世辞抜きに美味い。
「はい、黒狼。生日快樂」
俺は自分の母国語で言われた事に驚いてカレンダーを確認した。確かに、今日は俺の生まれた日。
「まさか、お前から祝われるなんて、な」
「覚えたくなくともこれだけ付き合いが長ければ覚えますよ」
誕生日くらい優しくしてくれてめ罰は当たらないと思うのだが、コイツにはそんなサービスないらしい。まぁ、毒を吐かないコイツなんて想像出来ないが。
「取り敢えず、そのケーキは私からのプレゼントです。最近疲れてるようだったので、甘い物でも食べて一息ついて下さい」
「……謝謝」
確かに最近はハードスケジュールだったからな。でもコイツは俺以上に忙しいはずだ。それでも俺を気遣えるのは、コイツの器が広いからだろう。
「ま、食べたらしっかり仕事して下さいね。まだまだやって頂くことは沢山ありますから」
前言撤回。コイツは鬼だ。
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Name:黒狼(ヘイラン)
Age:30
Sex:Male
Note:
万屋を営む。レイヴンと行動を共にする事が多い
Name:Raven(レイヴン)
Age:28
Sex:不明
Note:
正体不明の情報屋。情報の質の良さと量が売り

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家をでる時間を一時間間違えて準備をしたため、一時間の余裕があった佐伯です
さあ出よう!と思って時計を見たらあり?だったのでビックリです
で、一時間で過去にこのブログにupした小説の整理をしていました
『色は匂へど』と
『ハチャメチャ!?生徒会参上!!』と
『Dear JoKer Project』
最後の『DJP』は仮題ですが
結構短編を書いてたみたい
色は匂へども生徒会も長編が書けないタイプの設定なんですよね
ハイファンタジーと学園ものって
逆にローファンタジーに近いDJPはいつか長編になる……筈
いや、長編にしたい!!
取り敢えず今書いている『PTS』を仕上げなきゃ……
佐伯さんちの小説は全部略せます(笑)
だから小説名をだすとなんだかよく分からん記号が並んでることになりますね(笑)
『DJP』とか『PTS』とか
……てか、こんなに短編ブログに上げてるのに、未送信メールとしてまだ沢山残ってるんだよね……
地道にupしてくか

カテゴリーの「物語」を「小噺」に「業務連絡」を「連絡」に変更しました
大して理由はありませんが……
