気配を消して生徒会室まで近づく。わざわざ恐い有理先輩に調べて貰ったりしたチャンスを無駄にしねぇ様に、最新の注意を払って生徒会室に近づく。俺が用あるのは生徒会書記の清水美緒先輩、三年生でフルートが上手い可愛い先輩だ。
「美緒ちゃん、お誕生日おめでとう!」
で、計画通り思いっ切り扉を開けてお祝いの言葉を放った……んだけど、肝心の美緒先輩がいない。あれだけ有理先輩に念を押したのに!
「おー、晴輝君じゃないか! そんな所で何してるの?」
あれ、俺の視界には美緒ちゃんの姿が見えないんだけど、声だけが聞こえるんだけど…… 後ろを振り返れば袋を抱えた美緒先輩が立っていた。有理先輩の話だと美緒先輩は絶対生徒会室にいるって言ってたのに。
「美緒先輩、どこに行ってたの?」
「んー、購買。お腹空いちゃってねー」
俺も腹減った……じゃなくて、美緒ちゃんは購買に行ってたのか。折角の誕生日ドッキリ作戦失敗。折角驚かせようと思ったのにさ。
「で、晴輝君。そこどいてくれないと中に入れないんだよね」
「あ、ごめんなさい!」
俺が入り口占領してた所為で美緒ちゃんが生徒会室に入れなかったのか。俺は脇によけて美緒先輩を部屋の中に入れた。いつまでも扉の前に立っている訳に行かないので俺も生徒会室に入った。あ、生徒会室に用がある訳じゃねぇから何にもする事ねぇじゃん。
「あれ、晴輝君何かやるんじゃないの?」
椅子に座ってぼけっと美緒先輩を見ていた俺に美緒先輩が尋ねた。
「やる事ねぇんすよ。俺が用事あんの美緒ちゃんだし」
あ、やべぇ。言っちゃった。折角美緒ちゃんにサプライズでお祝いする予定だったのに! 俺の正面に座る美緒先輩はきょとんとして俺を見てる。
「私に? 何々どうしたの、何の用事?」
美緒ちゃんが目を輝かせる。折角何にも知らない美緒ちゃんを吃驚させるつもりだったのにさぁ! まあ、気付かれちゃったらしょうがないから、気を取り直して……
「美緒ちゃん、お誕生日おめでとう!」
プレゼントは生徒会として皆で買ったから渡せねぇけど、言葉だけはちゃんと伝えるんだ。……そんなこと、誰かが言ってたきがする。
「うわぁ、晴輝君ありがとう!」
心底嬉しそうな美緒先輩の笑顔が、俺の目の前にあった。
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遅くなったけど美緒ちゃんおめでとう!
うちの癒し担当清水美緒氏の誕生日は我が家のお調子者担当桜井陽輝氏にお願いしました
……が、晴輝視点は難しい
取り敢えず難しい
だって何にも考えていないのですもの!
取り敢えずうちで一番のお子様思考な二人です(笑)
Happy birthday!清水美緒
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おまけ
「晴輝君……食べる?」
待ってましたぁ! 美緒ちゃんのその一言。
「良いんですか?」
「勿論良いよー! 有理達もいないし二人でお菓子パーティーやろうよ」
よし、今日は食べるぞ!

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