生徒会のムードメーカーは誰か、と聞かれたら、俺は迷わず「西園寺翔」と答えるだろう。底なしに明るくポジティブで、人を惹きつける魅力がある。生徒会に馴染もうとしなかった筧をここまで変えたのは西園寺の力によるところが多々あるのでは、と思うくらいだ。
そんな西園寺が落ち込んでいること程、珍しいことはない。いつもはアイツが慰める側なのだが。テスト期間が終わるとすぐに生徒会室に居座るようになる西園寺が姿を表さなかったため、俺は心当たりのある屋上へ向かう。
案の定、西園寺は屋上でぼけっとしていた。お節介だとは思うが後ろから近づく。
「よ、西園寺」
生徒会室から持ってきたジュースを渡すと「あざーす」と元気のない声が返ってきた。これは重傷だな。
「テスト結果、気にしているのか?」
西園寺は運動能力は他より優れた素晴らしいものを持っているが、テストでは生徒会ワーストを保持している。かく言う俺も決して良い部類ではないのだが。コイツは今回もあまり振るわない結果だった。何も言わないところを見ると、今のは図星だったのだろう。
「まあ、あまり深く考えすぎるな。たかがテストの結果、だろ?」
「でも、沙理菜とかすげぇ怒ってたし……」
確かに、今回の沙理菜のキレようは凄まじかった。おまけに、いつもは西園寺を庇う側に回る筧もだ。前回に続き二人がかりで教えたらしいが、結果が出なかったらしい。まぁ、沙理菜の場合は、筧に負けた悔しさを西園寺に八つ当たりしてるように見えない……訳ではなかったが。
俺が笑いを零せば、「笑い事じゃないっすよ……」と弱気な声が帰ってきた。まぁ、コイツなりに考えた結果なのだろう。「まぁ、そうくよくよするな。まだ次があるじゃないか。次回は俺も教えてやるから」
そう言えば何を考えたのか、「それもそうだよな……」と呟く西園寺。単純な奴だ。だからこそムードメーカーに相応しいと思うのだが。
「それに今日はお前の誕生日だろ?」
追い討ちを掛けるようにそう言えば、西園寺の顔はパッと晴れ渡った。
「あ、そうだった!俺今日誕生日じゃん」
自分の誕生日を忘れる程悩んでいたのか。西園寺には悪いが明日は雪でも降るんじゃないかと思う。
「つうことは今日は楽しむに限る、だな!」
前言撤回。明日は晴れ渡るだろう。
「お誕生日おめでとう、西園寺」
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西園寺ハピバ
見事に保護者とお子様ペアになりました
で、お相手が皆川さんだったので普段はなかなかお目にかかれない落ち込み西園寺を
西園寺は落ち込むときはとことん落ち込むと思います
そして十数分で復活する(笑)
そう言えば生徒会ってへこむ子いない気がする
悩まない奴らが多そうだ…
取り敢えず、Happy birthday!西園寺翔
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「ところで、西園寺。お前はテスト勉強いつから始めてるんだ?」
「沙理菜とか筧が始める頃だから……2週間くらい前?」
「2週間前からならしっかり割と勉強出来るだろう。家帰ってから……」
「あー、でも家ではやってないっす。学校でみんなで勉強するに限る、っすよ。だって勉強嫌いだし」
こりゃ駄目なわけだ。

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お誕生日おめでとう
西園寺くんってさりげなくナイーブなやつなんだね
やっぱり人にはそれぞれ表と裏の顔があるのね
なんだかまなちゃんと被った西園寺くんが可愛く見えてきた