12月25日――それは聖ミネルヴァ学院にとって一年の締めくくりのイベントがある大切な日。生徒会は準備に励み、生徒達はこの日を心待ちにする。
ここが学校の体育館であるということを忘れさせるようなきらびやかな装飾の施された会場には白いテーブルクロスのかけられ、豪華な料理の乗った長テーブルが何台も並んでいる。中央には見上げるほどの巨大なツリーがクリスマス気分を盛り上げ、絶えず流れるクリスマス・キャロルがこれから始まるパーティーへの期待を高める。正面の舞台では雪をあしらったオーナメントで飾られ会場の雰囲気作りに一役買っている。
生徒は綺麗に飾り付けられたその空間を楽しみながら長テーブルの間に並ぶ。全員が会場に入り終えた時、会場の電気が落ち辺りを暗闇が覆う。数秒の時を経て灯されたスポットライトの先には生徒会長浅井恭介の姿が。
「5…… 4…… 3……」
カウントダウンを始める浅井の声に生徒会のメンバーの声が重なり更には会場全体の声が重なって大きな声に変化していく。
「2…… 1…… Merry Christmas!!」
クリスマスの祝いの言葉と共に巨大なツリーに灯りがともる。
生徒の歓声の中スポットライトの先に姿を表した柏木有理が言葉を紡いでいく。
「皆さん、今日は楽しい企画を多数用意しております。是非、楽しんで頂き、有意義な一日にして頂きたい。そのために生徒会は準備を進めて参りました。楽しんで下さいね。それでは、2009年クリスマスパーティーを開催致します!」
有理の高らかな宣言とともに今年最後の行事にて最大のイベントが盛大に幕を開けた。
ASAI&MINAGAWA
「準備お疲れさん、恭介。これだけ盛り上がると頑張った甲斐があるな」
「当たり前だろ?俺様が企画・準備したんだ」
「お前らしい答えだな。一時はどうなるかと思ったけど……」
「おら、亮太も騒げ。食い物も飲み物も沢山あるから遠慮はいらねぇぜ」
「はいはい」
YURI&SARINA
「楽しんでます?紗理奈さん」
「あ、有理先輩。私は私で楽しんでますよ」
「そう、なら良かったわ。それでは改めて準備お疲れ様、色々とありがとう」
「お疲れ様です。色々とありましたけど、無事始められたし…… 成功と言っていいんですよね?」
「ええ、成功になると思うわ」
MIO&TAKUYA
「拓哉君?」
「あぁ、清水先輩か」
「あんまり驚かないんだね」
「誰か来る気がしましたから。で、用は何ですか」
「ん、特にないんだけど、この装飾全部拓哉君が作ったんだよね。凄いねって言いたくて」
「……ありがとうございます」
SAIONJI&HARUKI
「次は皆のお待ちかね~、ビンゴ大会の時間だぃ!!司会は二年西園寺翔と、」
「一年の桜井晴輝だぃ!」
「晴輝ぃ?俺の専売特許を取るなよ」
「まあまあ、良いじゃないですか。それじゃ、皆準備は良いですか~?」
「大ビンゴ大会始めるぜーッ!」
KAKEI&REI
「珍しい先客だな」
「筧先輩、どこ行くんですか?」
「特等席。先客がいたけどな。去年は面倒でずっとここにいたんだ…… そう言えば、怜は参加しないのか?アレ」
「俺、何か疲れちゃったみたいで。筧先輩は参加しないの?」
「俺もお前と同じ様なもんだ。少しサボるかな」
「同感ー。俺もサボろっと」
それぞれが様々な楽しみ方をするクリスマス。
心が躍る聖夜に貰ったものは一枚の切符。
un aller simple
(楽しい未来への片道切符――後戻りなんてしないから)
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皆様、良いクリスマスを
2009.12.25 YURI RINDO

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